71 窓辺
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と調子に乗っていつも食べすぎてしまう。何枚か絵を描いた。1枚は以前撮ったつぐはるの写真をみながら描いた。描いていると猫が近寄ってきたので、7、8枚、実際のつぐはるを見ながら描いた。実物を見ながら描いた最初の1枚がすごくよく描けたと自分では思う。このごろ、布団に入って目をつむると、何かの絵らしき像が瞼の裏側に張り付いて見えることがある。どこかで見たことのあるような絵な気もするし、そうでない気もする。今日見た絵はピンク色の背景に女性の横顔が抽象化された絵だった。ピンクというよりも、くすんだ紫色だろうか。そういう絵。この前は寿司屋のカウンターのようなものがある室内。そのカウンターの向こうに白い板前さんの服を着たタコが2人(?)並んでいて、席には客が1人、店の床にはマンホールのような穴が1つ空いていて、そこからタコの足が出ている。全体的に淡い色調。パステル調といってもいいかもしれない。明度の高い、黄色、緑、紫が印象的。このあいだ高校時代の友人が死んだ。美術部で仲のよかった奴だ。絵がうまくて、卒業後、一浪してムサビに行った。卒業してから特に連絡を取っていなかったのだけれど、この間、訃報のお知らせが回ってきた。どうして死んだのか、どのように死んだのか、僕は全然知らない。もしかしたら、瞼の裏側に張り付いていたのは、彼の絵なのかもしれないなんてことを思ったりする。僕の知っている彼の絵とは少し違うような気がするけれど、どうなんだろうか。訃報を聞いて彼の名前をグーグルで検索してみた。色調は明るく、形はあいまいに解体されていた。その絵のイメージに近いのかもしれないと思えてきた。特に2枚目はそんなイメージの絵のような気がしてきた。たぶんそれは大きめの油絵だ。いつか描いてみようか。下絵だけでも残しておこうか。描きはじめる。いや、もしかしたらこの文章が残っていればいいような気がする。これで十分ではないかと思って描くのをやめた。チケットを買い、ゲートをくぐる。ぷらぷらとあてもなく歩く。しばらく歩き回って、気が付くと目の前にはライオンがいた。ふてくされたような顔で伏せている。たてがみはほつれた布切れのようで少し汚れているような感じだった。時折、その長いしっぽをふわっと宙に持ち上げる。最頂点で一瞬とまったかのように感じた直後、すぐに重力を思いだして、再びぺたりと地面に戻る。ライオンは時折そんなことを退屈そうに繰り返している。僕はそれを眺める。ペタン、ライオンのしっぽが強めに地面を叩いた。男が反射的に一瞬注意をそちらへ向けると、ライオンと目が合った。その瞳は僕をすり抜けた向こうの景色を見ているみたいだった。更新しないの?とMに言われた。なにをカッコつけていい文章にしてから公開しようとしてるの?と。こんな文章の更新を待っているとのこと。それはとてもうれしい。全部読んでなくてもいいから更
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画材:紙、アクリルガッシュ
サイズ:257×182mm
※額縁は付属しません。
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